俺様王子とキケンな契約!?
腕をクロスさせてそう言うと、男の人はポカーんとした表情をした。
「……何言ってるのキミ。金品が何だって?」
「と、とぼけたって無駄ですっ!警察に連れていかれたくなきゃ帰ってくださいっ!」
真剣にそう言ったのに、男の人はハハッと盛大に笑い出した。
「違う違う。俺は、神矢聖っつーヤツの部屋を探してる。…キミ知ってる?」
────神矢、聖。
知ってるも何も……
一緒に住んでます。
なんて、言えるわけもなく……
ってか、この人は一体?
すると、そのときエントランスホールが開いて誰かが入ってきた。
「お前、何こんなとこでボケーっとしてんだ。」
その声に振り返ると、神矢くんがダルそうに立っていた。