俺様王子とキケンな契約!?
「か、神矢くんっ!!」
あたしが振り返ったと同時に、神矢くんの顔色が変わった。
「……ハル、テメェ、何でここ居んだよ。」
は、ハル?…ってこの男の人のこと?
「おー、聖。ちゃんとやってるか見にきた。そこの女の子は…新しい遊び相手?」
ハルという男の人はあたしを指してそう言った。
「…違げーよ。…コイツは、本気。」
すると、神矢くんはあたしの肩を抱き寄せた。
────ドキっ!!
「……ちょっ!?」
慌てて身を捩って抵抗するけど、
「……黙ってろ。」
耳元から聞こえる低い声に背筋が震えた。
「へぇ、その子がねぇ。本当なの?」
「あたりめぇだろ。こんな嘘ついてどーなるんだよ。」
神矢くんはあたしの肩を抱き寄せる力を一層強めた。
「違う、俺はその子に聞いてる。聖と付き合ってるの?」
ハルと呼ばれるその男の人はあたしに向かってニコッと微笑んだ。