俺様王子とキケンな契約!?
「ウソ…寝ちゃった?」
まるで、安心した子供のよう。
たまにズルいよね、神矢くんって。
「こんな可愛い顔されちゃ、何も言えないよ。」
ハルさんがいきなり来て、きっとすごく気を張って疲れたんだろう。
昨日も遅くまで起きてたみたいだし…
神矢くんって、彼女にはこうやって甘えたりするのかな…
彼女だけに見せる顔なんてあるのかな…
そんなこと考えてるとなぜか胸がモヤモヤする。
すると、そのとき神矢くんの手がピクリと動いてあたしの手を握った。
「…起きてるの?」
まさか、狸寝入り!?
…だけど、起きている感じはなくて正しい寝息が聞こえるだけだった。