俺様王子とキケンな契約!?
「芽衣ちゃんって、可愛いよね。この前なんか、勉強教えてるうちに寝ちゃってさ…寝顔可愛くてつい頭撫でると気持ち良さそうに微笑むんだよね…」
なんて、笑ってやがるコイツを見てると握りしめた拳が震えた。
何が可愛い、だ。
勝手に言ってんじゃねぇよ。
「…オレはそんな寝顔、いくらでも見てるけどな。よだれ垂らして寝てるとこも寝相悪りぃとこもなっ…」
何、ムキになってんだよ。
別に芽衣のことで対抗心剥き出しにすることねぇじゃん。
何でオレ、こんなに……
「……香純と少しの間暮らしてたときもそんな感じだったなぁ。今は留学して会えないけど。……聖も、久しぶりに会いたいでしょ?」
────!!
「香純、聖とすごく会いたいと思うよ。アイツ、何かと聖の話するからさ。」
香純(カスミ)……
オレが一番愛した女で
オレを裏切った女。
「お前、アイツのことちゃんとしてんだろうな。」
キッ、と睨みつけると零士はオレを見据えて言った。