俺様王子とキケンな契約!?
「ほーれ、始まった。」
理沙は頬杖をついてダルそうに言った。
零士くんはと言うと、ここ最近ボーッとしてる感じだ。
何かあったのかな……
そんなことを考えていると
「では、A組の出し物はPrince×princessカフェに決定です!!」
委員長の小野田さんは声をあげてそう言った。
主役はもちろん零士くんなんだろうけど、零士くんはやっぱり上の空で……
「……零士、くん?」
戸惑いながらも声をかけると、零士くんはハッとあたしの方を見た。
「あ、どうしたの?」
「…上の空みたいだったから…大丈夫かなって…」
そう言うと、零士くんはニコッと笑って
「…うん、大丈夫だよ。」
と、また微笑んだ。
でも、どこか無理してるみたいで……
心配だな…。
あたしは一人、モヤモヤした気持ちでいた。