俺様王子とキケンな契約!?
「ご指名、ありがとうございます。」
屈んで、そう言った男の人は個室に入ってきた。
その男の人がパッと顔をあげたそのとき、目が合った。
か、神矢くんっ!
「っ、何だよ。お前らか、」
なんて、言った神矢くんはドカッとソファーに座った。
黒いジャケットに胸元が開いた白いワイシャツ。
その胸元から見えるネックレス。
その他、ピアスや装飾品。
そして、緩く黒いネクタイをしめていた。
茶色髪は無造作にもちゃんとセットされていて本当のホストみたい…
不覚にも、かっこいい。
そう思ってしまった。
いや、そう思えざる負えない。
みんな……他の女の子は神矢くんのこの姿見てドキドキしているんだろうな…
「何、見惚れてんの?」
隣からそんな声が聞こえ、あたしは我に返った。
「なっ、そんなことっ」
顔を逸らしたそのとき、神矢くんはあたしの顎をクイッとあげた。
「姫、何飲む?」