俺様王子とキケンな契約!?
いつもより増して色っぽい端正な神矢くんの顔が近づく
もう数センチで唇が触れそう────
「ま、待ってっ!!そ、そんなのムリだよっ!!」
胸板を押して抵抗すると神矢くんはゴクリとジュースを飲んだ。
「姫は恥ずかしいがりやなんですね。」
なんて、艶めかしく微笑む神矢くん。
あたしは何とかこのドキドキを抑える。
神矢くんはこんなこと他の女の子にもしてるのかな……
「じゃあ、オレが芽衣ちゃんと理沙ちゃんに口移しを……」
「結構。」
理沙に近づいた慶樹くんだったけど、あっさりかわされていた。
「おい、聖!3番と5番と8番、指名来てるぞ!」
そのとき、個室の外からそんな声が聞こえた。
本当に神矢くん大人気なんだ……
「んじゃ、オレそろそろ行くわ。ごゆっくり〜」
そう言って立ち上がった神矢くんだけど……
「行かせないわよっ!」
がっちり、理沙に腕を掴まれていた。
「は?何だよお前。」
振り払おうとする神矢くんだけど並大抵の男の子より力が強い理沙に掴まれていてなかなか離すことができない。