俺様王子とキケンな契約!?
「ねぇ、今の見た?王子様が姫のクリーム取ってたよ〜羨ましい〜」
「あの二人カップルかな?お似合いだよね〜」
そのとき、あたしたちの周りからそんな声が聞こえた。
お、お似合い…だなんて!
あたしは緩む頬を抑えられず零士くんを見ると、何やら神妙な顔をしていた。
もしかして、お似合いとか言われて怒ってる!?
ま、マズイ……
「き、きっと冗談だよ!あたしが零士くんにとお、お似合いなわけないのにねぇ〜あの人の目は節穴かな?ははっあははっ……」
わざと明るく振舞って、バカみたいに笑うと零士くんは着ていたジャケットをあたしの肩に被せた。
「……え?」
「さっきからみんな芽衣ちゃんのこと見てる。そんな露出した格好、他の男に見せたくない。」
そっぽを向いてそう言う零士くんはあたしの手を握ってまた歩き出す。