俺様王子とキケンな契約!?
「チビがこんな重いの持ってんな。歩くの遅すぎて日が暮れるっつーの。」
パッと隣を見ると……
「神矢くんっ…どうして……」
彼女と一緒じゃないの…?
今度はホスト姿じゃなく、制服姿の神矢くんがいた。
「どうして、じゃねぇよ。どーせ雑用押し付けられたんだろ。バカかお前は」
そう、フッと笑う神矢くん。
「ば、バカって何よ!袋返して!あたしが一人で持ってくの!!」
ゴミ袋を取り上げようとしたけど神矢くんはヒョイっと袋を上に持ち上げた。
……っ、届かない。
「そんな意地はんなって。可愛くねぇぞ。」
「……か、可愛くなくて悪かったわねっ!」
やっぱりイジワルだ。
神矢くんはいつもイジワルばっかり、あたしをからかって楽しんでるんだ。
でも……
憎まれ口たたいても、最終的にはこうやって助けてくれる。優しくしてくれる。
長く一緒にいるとわかるようになってきた。
神矢くん、根は優しいんだって。