俺様王子とキケンな契約!?
「ありがと……」
こんなダサいとこ見せたくなかったという気持ちと感謝の気持ちが混ざって俯いていると零士くんは口を開いた。
「一緒に滑ろっか。」
ふっと、微笑んだ零士くんはあたしの手を優しく包んだ。
「え、でもあたしみんなみたいに上手く滑れな……」
「大丈夫。教えてあげるから。」
零士くんのその優しい笑みはズルい。
だって、もう…何も言えなくなっちゃうんだから。
零士くんに教えてもらうとなぜかすんなりと頭に、身体に入って来て数時間もすれば少しは滑れるようになった。
「零士くんっ、滑れるようになった!」
「うん。さすが芽衣ちゃん。」
さすがなのは、あたしじゃない。
零士くんだよ。