俺様王子とキケンな契約!?
「ひゃっ…!何して……っ」
慌てて離れようと、神矢くんの胸板を押したけど……
「きゃっ……」
その手首は掴まれあたしはソファーに倒れ込んだ。
背中には冷んやりと柔らかい感触。
掴まれた手首が熱を帯びたように熱い。
そして、あたしに覆いかぶさった影がゆらりと揺れた。
「…ど、退いてよ……」
「……ヤダ。」
目の前の悪魔は広角を上げ、ニヤリと微笑んだ。
「…っ、いいから離れてよ。誰かに見られたら……」
「じゃあ、逃げろよ。」
神矢くんがそう言った瞬間、手首を掴んでいた力がふっと抜けた。
「ほら、逃げろよ。」