俺様王子とキケンな契約!?
目を開けると、神矢くんの瞳は戸惑っているように見えた。
「ど、どうせまたからかってるだけでしょ!?だ、だからあたしも対抗してやろうって思って…!」
本当はこんなこと言いたかったわけじゃない。
でも、逃げようとしなかったのはあたし自身わからないんだ。
「どーだ!び、ビックリしたでしょ?」
すると、神矢くんはあたしから退くと立ち上がった。
「髪、まだ濡れてんぞ。ちゃんと乾かしてから寝ろよ。」
なんて、言った神矢くんは休憩所から出て行ってしまった。
何か……拍子抜け。
アホだのバカだの言ってもっと突っかかってくると思ったのに。
お前みたいなヤツの挑発にのるか、なんて言いそうなのに……
って、挑発にのらないから帰って行ったのか。
とうとう、相手にもされなくなったか。
…まあ、元々神矢くんに相手になんかされてないけどね。