俺様王子とキケンな契約!?
何だか……虚しい。
神矢くんが戻って行ったのって、やっぱり女の子たちの部屋に行ったからなのかな……
そんなことを考え始めると、モヤモヤした。
「あー、もうっ!部屋戻ろ。」
だいたい、何であたしがそんなこと気にしているんだろ。
女遊びをやめて欲しいと頼んだのはあたしだけど……
ちゃんとした付き合いなら……
「あーもうっ!あたしは神矢くんの保護者かよっ。」
モヤモヤした気持ちを全部取っ払ったあたしは部屋に戻ろうと歩いていると、ロビーにある大きな噴水の前から声がすることに気づいた。
「私、ずっと好きだったの。…付き合ってください!」
そーっと覗いて見てみると、頬を真っ赤にさせた女の子がいた。
こんなの盗み見るなんてダメだって分かっているけど、相手の男の子ぐらい…
だけど、それは後に後悔することとなった。
「零士、くん……?」
相手の男の子は零士くんだった。