俺様王子とキケンな契約!?
相川は慶樹なんか目もくれず、鬼のような形相で一直線にオレの元にやってきた。
「ちょっと、顔かしなさいよ!」
そう言った相川はオレの腕を無理やり掴んだ。
「何だよ、テメェ。」
相川は人気のないところまで来るとオレの腕を離した。
「芽衣が…やばいの。」
「はぁ?」
いきなり何だよと、思ったが
相川の表情はどこか真剣だった。
「昨日、部屋に帰ってきたらね…失恋したって」
失恋……?
まさか……零士のことか。
「一条くん、好きな子いるんだって…それからずっと元気ないの」
好きな子……?
何だよそれ。
「アイツ、零士付き合ってるヤツいるけど。」
あっ、と思ったときには遅く
相川は目を丸くした。