俺様王子とキケンな契約!?
「もういいぞ、出て来ても。」
神矢くんの声がしてあたしはベッドから起き上がった。
ここに居ない慶樹くん代わりにあたしがベッドに入ったって先生の目を誤魔化したってわけか。
なるほど…って、そうじゃなくて!
「慶樹くん、理沙のとこ行ったって本当なの!?」
「帰って来ねぇってことはそうじゃねぇの?」
何とも思ってないのか神矢くんはストンとベッドに腰掛けた。
変に緊張したあたしは慌ててベッドから出た。
「あたし、部屋戻るね!」
このままじゃいけない気がしてこの部屋から出ようとしたけど……
廊下からは先生たちの声が聞こえた。
「どうしよ…先生たち見回りしてる…」
「だから早く帰れつったろ。…ベランダからでも帰れば?」
「ベランダってここ何階だと思って…!」
女子の部屋の階はもう一つ上だよ?
無理に決まってる。
って、普通でも無理だけどね!?