俺様王子とキケンな契約!?
「何か……変な感じだよね。」
枕元にある電気スタンドだけの暗い部屋に何だか緊張したあたしは天井を見上げた。
「あ?何が。」
「神矢くんと同じ時間に同じ部屋で寝るの。初めてだよね……」
花火大会のときのあれは省いて、こうやって二人同じ部屋で寝るなんて始めてだ。
同居はしているけど夕食が終わればいつもは自分の部屋だし。
同居と言うよりシェアハウスという感じだし。
だからだ。だからこんなに────
「緊張してんの?」
隣からそんな声が聞こえて、あたしは少しドキッとした。
「なっ、ち、違うよ!初めてだなって思っただけ!!」
そんなのウソ。
本当はこの心臓が潰れそうなくらい緊張してる。ドキドキしてる。
でも、神矢くんはやっぱり慣れてるようでどうってことなさそうだ。
「そっかそっか。初夜だもんな〜」
「しょっ……!?」
恥ずかしさと驚きで隣に目をやると神矢くんは広角をあげてイジワルく笑っている。