俺様王子とキケンな契約!?
「……ねぇ、神矢くん。寝た?」
何だか急に寂しくなって、怖くなってそう言った。
でも、神矢くんからは何の返事もない。
そうだよね。疲れてるんだもんね。
「ねぇ、神矢くん……」
だけどあたしは名前を呼ぶ。
「怖いよ……」
ギュッと布団を握りしめたそのとき、隣のベッドからカサカサと布団が擦れる音がした。
「…んだよ、まだ起きてんのか?」
それはいつもより優しい神矢くんの声。
あたしに背をむけていて分からないが、その声ははっきりとしたもので寝起きって感じではない。
「神矢くんも…寝てなかったの?」
「アホ、こんなんで寝れるかよ。」
どうやら、神矢くんも寝れなかったらしい。
もうオールしちゃおなんて思ったあたしはベッドから出ようとしたけどあまりにも寒くて盛大なくしゃみが出た。
「はっくしゅんっ!」
「ぶっ、汚ねぇなおい。」