俺様王子とキケンな契約!?
「で、でも…」
「何もしねぇから。」
なんて、真剣に言う神矢くんになぜかドキドキして。
ウソに決まってんだろって言ってくれた方が一層のことましだ。
だって、こんなときどんな対応していいのかわからないんだもん。
だけど、どうしてだろう。
なぜ人は寂しくなったり、怖くなったり弱ったときに誰かに縋りたくなるんだろう。
誰か傍にいてほしいって思うんだろうか。
「……来いよ。」
お願いだからそんなこと言わないで。
そんなこと言われたら……
「……うん。」
そう言っちゃうんだから。
あたしはわずかに持ち上げられた布団の中に入る。
思っていたよりも神矢くんとの距離が近くてドキドキする。
でも、すごく暖かくて安心する。何でだろ。
「お前が寝るまで起きててやるから。安心しろ。」
そう、神矢くんはあたしの頭を優しく撫でた。