俺様王子とキケンな契約!?



目を見つめてそう言うと、神矢くんはパッと目をそらした。



「…っ、ほら、早く寝ろ。」



そして、神矢くんは自分の胸にあたしの頭を軽く押し付ける。



「……や、どうしたの?」


顔を上げようとしたけどそれは許されなかった。


「うるせ。今こっち見んな。」



もしかして……照れてる?


そう思ったら思わず頬が緩んだ。




「…神矢くん、おやすみ。」


「…ん、おやすみ。」




神矢くんの胸の中は暖かくて安心で目を瞑っても怖くなかった。



神矢くん。

この契約が終わってしまったら、あたしたちは同居人でも友達でもなくなってしまうのかな……


何も知らなかったあの頃に戻ってしまうのかな。



少し潤んだ瞳がバレないようあたしはギュッと目を瞑り

神矢くんの体温を傍に感じながら眠りについた。











< 385 / 470 >

この作品をシェア

pagetop