俺様王子とキケンな契約!?
■バカじゃねぇの?
【芽衣side】
あたしは部屋に入りソファーでうなだれた。
『零士。ちょっと顔かせよ』
『芽衣ちゃん、ごめん。今日は先に帰ってもらえるかな?』
さっきの二人の雰囲気、とてもいいように思えない。
神矢くん、どこか怒ってるみたいに思えた。
本当は今日、零士くんとデートをするはずだった。
数日前の放課後、あたしは思いきって零士くんに告白した。
もう、あの瞬間しかチャンスはないと思い当たって砕けろで告白したつもりだったけど返ってきた返事は……
『俺も、……同じ気持ち。』
少し照れ臭そうに言う彼が仕方なく愛おしいと思った。
ドッキリか何かだと思ったけど、零士くんはずっとあたしが好きだったと言ってくれた。
『俺が先言おうとしたのに…先越されちゃった。』
なんて、微笑んであたしをそっと抱きしめた。