俺様王子とキケンな契約!?
諦めなくてよかった。
“いいんじゃねぇの。諦めねぇで。 ”
あのとき神矢くんにそう背中を押されなかったらあたしはきっと気持ちを伝えられずにいた。
やっぱり、神矢くんのおかげだ。
もしかして、神矢くんに付き合うこと言わなかったから怒ってたのかな……
だったら悪いことしたかも。
あんなに応援してくれてたんだもん。
一番最初に言わなきゃいけない相手だったよね……
あたしは勢いよくソファーから起き上がる。
「よし、美味しい料理作って神矢くん喜ばせよっと!」
神矢くんが美味しいと言ってくれた料理を作って待っていたけど
神矢くんは一行に帰ってこない。
もしかして……何かあった?
あたしは不安になって神矢くんに連絡しようとしたとき、玄関からドアの開く音がした。