俺様王子とキケンな契約!?



激しく、深いくちづけに頭がボーッとしてきたとき、神矢くんはブラウスのボタンに手をかけた。


そして、ボタンを一つずつ外していく。



「や…やだ……」


片手で胸元を隠すけど、両手を頭の上でひとまとめに拘束されてしまった。



「……抵抗してんじゃねぇよ」


まるで火がついたように熱い神矢くんの唇があたしの首を這う。



抵抗の言葉もキスで飲み込まれていく。


酔いしれるように脳が麻痺していくみたいだ……。



でも、このままじゃダメなんだよ。

このままだと、もう何もかも壊れてしまう。

そんなのあたしは嫌だよ……!



と、そのとき。


神矢くんはバンッとあたしの顔の真横の床に拳を打ち付けた。



「神矢……くん、?」


神矢くんの前髪が垂れて、その瞳に影を作る。

怒っているのか悲しいのか、鋭い目つきなのにどこか苦しげにあたしを見下ろした。



「何で、何でアイツなんだよ……っ!何でオレじゃねぇんだよ……っ」




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