俺様王子とキケンな契約!?



「芽衣ちゃん!聖、アイツ今どこにいるかわかる!?」


息を切らしながらやってきたのは慶樹くん。


何やら焦っているその表情にあたしは少し嫌な予感がした。



「どこって……慶樹くんのところだと…学校、学校来てないの?」



「ああ、零士と話し合いしたってあの日から連絡つかねぇの。アイツどこ行ってんだよ。」



零士くんくんと話し合い……

それって神矢くんが顔に怪我して帰ってきたときだよね…


神矢くんは何も言わなかったけど、やっぱり何かあったんだよね。



「ねぇ、慶樹くん。聞きたいことあるの。」




それから、あたしは零士くんと神矢くん二人の間に何が起こったのかを聞いた。


信じていた二人、零士くんに、大好きだった彼女に裏切られたこと。

もう何も信じられなくなって荒れてしまったこと。


全部、全部。



『あたしは裏切らないよ』


本当に真剣だった。

どうしてもあなたを救いたかった。


でも、あたしは……



『……お前も、オレを裏切ったんだもんな?』



あなたを裏切るようなことをした。




< 415 / 470 >

この作品をシェア

pagetop