俺様王子とキケンな契約!?
誰もいない教室はこの前のあのときとよく似ていた。
教室に差し込む夕日の光があたしたちを照らす。
「ごめんね……急に」
「…俺としては二人になれて嬉しいんだけど。」
なんて、微笑む零士くんを見ていると罪悪感が芽生えた。
あたしは今からこの人の笑顔を壊そうとしている……
今更になって怖くなる。
HRが終わった後、あたしは慌てて零士くんを引き止めたのだ。
「あのね、零士くん……あたし…クリスマスの約束…守れない。」
そう言うと、零士くんは眉一つ動かさずあたしの目を見つめた。
「……聖のことが…そんなに気になる?」
その揺るがない瞳に目を逸らせない。