俺様王子とキケンな契約!?
「あたし、入学式の頃からずっと零士くんが好きだった。でも、それはただの憧れで好きだっただけなんだって気づいたの。」
あたしも零士くんの瞳をじっと見つめて言った。
零士くんは黙ったままあたしから視線を逸らさない。
「あたしが今、一番そばにいたいのは…神矢くんなの。……ごめんなさい。あたしから好きだなんて────」
「……謝らないでよ。」
そのとき、零士くんはあたしの言葉を遮って言ったんだ。
「俺さ、聖に酷いことして恨まれてるのだってわかってる。でも、……今回だけは諦めないから。」
そう、零士くんは切なげに笑った。
「好きな人には幸せになって欲しいって言うけど、俺やっぱり無理だ。相手が芽衣ちゃんなら尚更。」