俺様王子とキケンな契約!?
「零士く、ん……そんなこと言われたら……」
こんなヤツだったなんて、って嫌ってくれればいい。
そう思ってたのに。
「困ってるでしょ。ワザとだから。」
なんて、微笑む零士くんは少しイジワルだ。
でも、零士くんはやっぱり優しい。
「……ごめん、困らせて。でも、俺…聖には負けないから。」
そう、あたしの頭をポンっと手をおいて零士くんは教室から出て行った。
あたしはその場にヘナヘナと座り込む。
ここできっぱりと零士くんに伝えるつもりだったのに。
なぜか決心した思いが揺れ動く。
それでもあたしの心の中には神矢くんだけで。
あたしは最低な女なんだと痛感した。