俺様王子とキケンな契約!?
そして、つい最近香純は言った。
『一緒に海外ついてきて欲しい』
もちろん香純について行くなんて考えはなかった。
でも、これはアイツを忘れるいいきっかけだと思った。
元々、海外にも会社を持っている親父に頼めば転校なんて容易い。
だから、ワザとついて行くとそう言った。
アイツもオレがいなくなったら清々するだろうし。
そのとき、あの泣き顔の芽衣が頭を過った。
『や…やだ……』
抵抗するアイツに無理やり押し倒してキスして。
でも、あのときは理屈じゃなく無性にイライラして。
何でお前も零士なんだと。
ただムカついて……
芽衣を傷つけてしまった。
「フッ、最低だな……オレ」
零士の言う通り、オレはいつまでも感情任せのガキだ。
思わず自嘲した。