俺様王子とキケンな契約!?
こんなヤツがいきなり海外行ったってアイツは何とも思わねぇだろう。
寧ろ、嫌ってくれたって構わない。
そう、心の中で思ってんのに。
アイツの笑顔が離れなくて、どうしようもなく芽衣に会いたいと思っている自分がいる。
最後の最後まで傷つけたオレが、またアイツの笑顔を自分に向けて欲しいと願っている。
……バカみてぇ。
アイツのことでいっぱいになっている自分が気に食わない。
本当、どうかしてると思う。
遅刻して教室に着くと、一目散に慶樹が走ってきた。
「おい、聖〜!!おまっ、どこにいたんだよ!?心配したんだぞ!?」
相変わらずのうるささに頬が緩む。
「ああ、ちょっと…な」
「ちょっと…って、芽衣ちゃんも心配してたぞ!?お前、顔ぐらい見せに行けよ」