俺様王子とキケンな契約!?
そう、芽衣はオレ腕を弱々しく掴む。
そのとき、ふと香純と被って見えた。
「……は?何言ってんだよ。熱あるんじゃねぇの?」
「……香純さんが、神矢くんの荷物…取りにきた。」
荷物…?
香純のやつ……勝手なこと
「…よかったな、もうお前の前には現れねぇよ。これからは零士と……」
「よくない……!よくないよ……」
芽衣はオレの胸に顔をうずめる。
「……だって、だってあたし……神矢くんのこと、好きなんだもん…」
啜り泣く声が下から聞こえる。
すっかりその身体は雨に濡れて冷たくなっているに……オレはその身体を抱きしめることは出来ない。
今のオレにその応えを出すことも。
だから、もう……
「フッ、結局お前も他のオンナと一緒なんだな。たかがキスで、オレがお前を好きだなんて思ってたのかよ?」
もっと傷つくようなことをする。