俺様王子とキケンな契約!?
「面白くないって……そんな面白さ求めてないし!何もない方が安全だしっ!」
そう言ってイチゴオレをガブ飲みしているあたしを見て、理沙がニヤリと笑った。
「ふ〜ん。芽衣、寂しいんだ?」
なんて、おかしなこと言うから
思わずイチゴオレを吹き出しそうになった。
「ブっ!!……ケホっ…へ、変なこと言わないでよ!!」
すると、理沙はあたしの口をティッシュで拭きながらまた笑った。
「でもさ、芽衣よかったね。…お母さんたち居なくて寂しかったでしょ。神矢くん家にいるだけでも違うんじゃない?」
確かに……そうかもしれない。
帰る家に誰かいてくれる。
当たり前かもしれないけど、当たり前じゃなくて。
ただ、近くにいてくれるだけで安心する。
俺様でイジワルなあんなやつだけど
誰かいてくれるのと、いないのとは全く違う。
神矢くんと同居することになってよかったのかもしれない。