俺様王子とキケンな契約!?
「だ、だって隣なんだもん…そりゃ、見ちゃうもん。」
見てしまう。というか、見惚れてしまう。
白馬の王子、一条くんを見ると教室の入り口で女子たちに囲まれていた。
相変わらずの人気者。
「写真消えちゃったんでしょ?今度は一緒に撮ってもらったら?…ほーら!」
「えぇ!?いま!?無理だよ〜」
なぜか、理沙に背中を押される始末。
一条くんに近づくと、周りの派手な女の子達に睨まれた。
ひ、ひぇぇ!!
一人であたふたしていると、
「……どうしたの?」
と、優しくあたしの目を見つめる一条くん。
「え、えっ……あのっ、しゃ、写真っ!」
そのときだった────
あたしの携帯が音を立てた。
「あっ、……」
不思議そうな表情を浮かべる一条くん。
すると、周りの女の子達が
「零士くんいこ〜。」
と、一条くんを引っ張って行ってしまった。