俺様王子とキケンな契約!?
「あたし、もう2回も一条くんに助けてもらった」
すると、一条くん目を丸くさせてあたしを見つめた。
「……2回?」
不思議そうに言う一条くん。
やっぱり覚えてないか。
「に、入学式の日、あたし怪我しちゃって……そのとき一条くんが助けてくれた……っ!」
あたしがそう言うと、一条くんは少し考えた表情を見せて……
「ああ、あの時の…!」
「お、覚えてるの!??」
「覚えてるよ。すっごい派手に転けてたもんね。」
と、一条くんは思い出したように笑った。
……ずいぶん、イタズラに笑うんだ。
なんだか、色んな一条くんを知っていくようで嬉しい。