トライアングル
それからまた数日が過ぎ、なかなか萩原さんと二人っきりになるチャンスは無かった。
働く時間も違えば、休みも合わない。
まぁ、萩原さんのシフトなんて知らない私は偶然を狙う事しか出来ないけど。
それでも彼の姿を少しでも見れれば嬉しいし、会えない日はちょっと淋しい。
淋しいと思えば思う程、会いたい気持ちは募る。
自然と目は彼を探し視界に入れたがる。
だから不意に目にした彼と友達の光景に私は驚きを隠せなかった。
そ、それは……。
物陰に隠れて抱き合う二人。
勿論その二人は萩原さんと……瑠菜だ。
いつの間にそんな関係になったんだろ?
ただ偶然通り掛かっただけなのに、なんで私は二人が抱き合っている所を目にしなければならないのだろ?
色んな疑問が交差する中、ただ私はそんな二人から目が離せなかった。
そんな二人を見ていたくないのに。