トライアングル
なーんだ、やっぱりからかわれてたんだ。
そう思うとちょっぴりやるせないけど、でも、今分かってよかったかも。
萩原さん達に背を向け出口に向かう。
でもやっぱり私には気付いていないみたいで、声を掛けられる事もなかった。
それからまた暫く過ぎて、なかなか萩原さんからのお誘いはなかったから、私はてっきりもう二度誘われない。と思っていた。
確かに、ジーンズ的にはやや仕事は暇になったが、これから来るジーンズに向け萩原さんは忙しかったのかもしれない。
でも、そんな事知らない私はずっと『からかわれたんだ』なんて思ったし、時間が経つと共に萩原さんとの約束もすっかり忘れてしまった。
けど、そんなある日。
お昼を食べに休憩室に入ると、萩原さんもちょうどその場に居合わせた。
「もしかして、今から昼飯?」
「はい、今から昼飯です」
「って事は今日遅番?何時上がり?」
「………」