もう一度抱いて
幸せな時間
ペンションでのアルバイトも、早いもので二週間が過ぎようとしていた。
私は午後の休憩時間を、ほぼ歌詞を書くことに充てていた。
そうして頑張った結果、1曲はすぐに仕上がったのだけれど、2曲目に差しかかった途端、すっかり煮詰まってしまっていた。
「里桜ちゃん、あんま無理せんほうがええで」
コテツの犬小屋の近くのベンチに座っている私に、相原君が心配そうに声をかけてくれる。
「大丈夫だよ。無理はしてない。
ちょっと煮詰まってるだけだから」
そう言って口角を上げて見せると、相原君は隣に腰掛け、眉間に皺を寄せた。
「それやったらなおさらや。
今日は何もせんと、ボーッとしとったらええ」
そんな。
いきなりボーッとしてろって言われても、どうしたらいいのか…。
どんどん曲が仕上がっているんだし、早く書いてみんなと合わせたいのに…。
そんなことを思っていたら。
「拓真の言う通りだ」
爽やかな風に乗って、キョウセイの声が私の耳に届いた。
私は午後の休憩時間を、ほぼ歌詞を書くことに充てていた。
そうして頑張った結果、1曲はすぐに仕上がったのだけれど、2曲目に差しかかった途端、すっかり煮詰まってしまっていた。
「里桜ちゃん、あんま無理せんほうがええで」
コテツの犬小屋の近くのベンチに座っている私に、相原君が心配そうに声をかけてくれる。
「大丈夫だよ。無理はしてない。
ちょっと煮詰まってるだけだから」
そう言って口角を上げて見せると、相原君は隣に腰掛け、眉間に皺を寄せた。
「それやったらなおさらや。
今日は何もせんと、ボーッとしとったらええ」
そんな。
いきなりボーッとしてろって言われても、どうしたらいいのか…。
どんどん曲が仕上がっているんだし、早く書いてみんなと合わせたいのに…。
そんなことを思っていたら。
「拓真の言う通りだ」
爽やかな風に乗って、キョウセイの声が私の耳に届いた。