もう一度抱いて
私は走り出し、慌てて自分の部屋へと入った。


入った途端ベッドに飛び込み、布団に顔を埋める。


どうしてだか、胸が鉛のように重い。


苦しくて苦しくて、押し潰されてしまいそうだ。


「キョウセイ…」


ぽつり呟いた途端。


目から涙が溢れ始めた。


それは、止め処なく流れてしまう。


「う…っ」


どうして涙が出るんだろう。


どうして…。


あぁ…。


そうか。


私…。




キョウセイが好きなんだ…。
< 134 / 479 >

この作品をシェア

pagetop