もう一度抱いて
「おかえり」


「おかえりなさい」


おじさんとおばさんが優しく二人を出迎える。


「ただいまー」


ニッコリ笑う京香。


「楽しかったかい?」


おじさんの質問に京香は「ええ、とっても」と答えた。


「さぁ、二人ともお腹空いたでしょう?
沢山食べて」


おばさんの合図で、二人が私達の近くにやって来た。


私と亜美と相原君は、ひたすら食材を焼き続けていた。


「おかえりー、キョウセイ。楽しかったか?」


二人に声をかける小山君。


「まぁな。お盆のせいか人が多かったけど」


ふぅん。


楽しかったんだ。


へぇ…。


「里桜、顔が怖いよ」


「うそ、ごめん」


亜美に言われて、慌てて顔を普通に戻した。


つい聞き耳を立ててしまう自分が情けない。
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