もう一度抱いて
コテツの頭をずっと撫でとる里桜ちゃんが、なんやかわいそうになってもうて。
俺は里桜ちゃん隣にしゃがんで、その小さな肩を抱き寄せた。
「ごめんな。
俺が悪かってん。
余計なこと言うたから」
「ううん。
相原君のせいじゃない。
恋人がいる人を好きになった、自分が悪いんだから」
そう言って笑う里桜ちゃんがいじらしうて。
なんや泣きそうになった。
こんなええ子やのに。
どう考えたって、あの朝田さんよりずっとええ子やのに。
なんでこんな子が失恋せなアカンねん。
思わず腕にぎゅっと力を込めたら、俺の頬に里桜ちゃんの頭が当たった。
俺と同じシャンプーの匂いがする。
「泣いてもええよ」
「え…?」
「泣くのずっとガマンしとったんやろ?
泣いたらええ。
それくらい俺が受け止めたるから」
俺がそう言ったら、里桜ちゃんはしばらく黙ってたけど。
そのうち、
その小さな肩が、
静かに震え始めた。
俺は里桜ちゃん隣にしゃがんで、その小さな肩を抱き寄せた。
「ごめんな。
俺が悪かってん。
余計なこと言うたから」
「ううん。
相原君のせいじゃない。
恋人がいる人を好きになった、自分が悪いんだから」
そう言って笑う里桜ちゃんがいじらしうて。
なんや泣きそうになった。
こんなええ子やのに。
どう考えたって、あの朝田さんよりずっとええ子やのに。
なんでこんな子が失恋せなアカンねん。
思わず腕にぎゅっと力を込めたら、俺の頬に里桜ちゃんの頭が当たった。
俺と同じシャンプーの匂いがする。
「泣いてもええよ」
「え…?」
「泣くのずっとガマンしとったんやろ?
泣いたらええ。
それくらい俺が受け止めたるから」
俺がそう言ったら、里桜ちゃんはしばらく黙ってたけど。
そのうち、
その小さな肩が、
静かに震え始めた。