もう一度抱いて
私の言葉に相原君が目を見開いた。


「な、に?それ」


相原君はちょっとパニックになっているようだ。


「え、どういう意味なん…?」


「つまり、ね。

出来ないの。

その…、男の人と女の人がすることが…」


「あ、あぁ…。

そ、そんなん別にでけへんでもええよ、俺は。

ちゅーとかぎゅーとか、そんなんで充分や」


相原君はちょっと顔を赤らめて言った。


「先輩もね、そう言ってたの。

それでもいい。

そばにいられたらそれだけでいいって。


でもね…。


一年近く付き合うとね。


やっぱりつらくなってくるのよ。


どんなに愛しても、全然反応しない私が…」


「里桜ちゃん…」



そう…。




だから私は振られてしまった。

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