もう一度抱いて
「も、交代…」


そう言うとキョウセイは私をゆっくり横たわらせた。


「いっぱい愛してあげる」


にっこり笑うとキョウセイは私の足の方へと移動し、太ももの内側に優しくキスをし始めた。


くすぐったさと快感の狭間で、私はぎゅっとシーツを握り締めた。


キョウセイの熱い唇は、次第に私の下着へと近づき、その周辺を愛し始める。


焦らされるその感覚に、勝手に私の腰が浮いてしまう。


それを知ってか知らずか、キョウセイはスカートと共にそれをゆっくり剥ぎ取った。





熱くなった場所に唇が落とされた途端、世界が急に色めいた気がした。


もう何も考えられなかった。


キョウセイに身をまかせて、私はあられもない声を上げ続けた。


キョウセイの舌と指で愛撫される場所から発せられる艶かしい水音と私の甘い声が、薄い壁であろうワンルームに響き渡る。


長い時間愛されて、すっかり息が上がった私を、キョウセイがぎゅっと抱きしめてくれる。


その充分に愛された場所に、キョウセイは静かに侵入して来た。

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