もう一度抱いて

「いい、の…？」


本当にいいの…？


キョウセイの隣にいて…。


これからもずっと一緒に、バンドを続けても…。


「それって、イエスってこと？」


ククッと喉を鳴らして笑うキョウセイ。


その少しいじわるな笑顔でさえも、なんだか懐かしくて、いとおしい。


コクリ頷いた途端、キョウセイはぐいっと私と距離を縮めて。


ふわっと優しく私の唇を塞いだ。


目尻から勝手に流れてしまう涙を、細長い親指で拭いながら、キョウセイは優しいキスの雨を降らせてくれる。


好き…。


大好き…。


私は喜びを胸いっぱいに噛みしめながら、キョウセイと甘いキスを何度も交わした。