もう一度抱いて
昼休み、俺は小山と大食堂で昼飯を食べていた。


「小山君、相原君」


張りのある声に振り返ると、キリッとした顔の亜美ちゃんが立っていた。


「一緒に食べていい?」


「うん、もちろん」


俺がそう答えると、亜美ちゃんは小山の横に座った。


「なぁ、亜美ちゃん。

里桜ちゃんの様子、どない?

あれからどうなったんやろ?

今日、キョウセイ大学来てへんねん」


「最悪よ、もう」


「へ?」


最悪?


最悪て、何?


「かわいそうで見てられないわ。

食堂も誘ったけど、食欲ないって講義室で顔伏せたままよ」


マジで?


「な、何があったん?」


俺はなんやもう気が気でなかった。
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