もう一度抱いて
「もうやめ。
キョウセイなんか、もうやめてまえ。
そうせな里桜ちゃん壊れてまうで」
あんな優柔不断なヤツ。
もういっそのことやめたらええねん。
「俺やったらこんなツライ思いさせたりせえへん。
ずっと笑わせたる。
俺は、里桜ちゃんの自然な笑顔が好きやねん。
そない無理して笑う里桜ちゃんなんか見たないねん!」
そう言ってぎゅっと抱きしめた。
そしたら…。
里桜ちゃんは夏に抱きしめた時よりも、ずっと小さくなっとって。
なんや消えてまいそうで、
むっちゃ怖かった。
「そう…だよね。
楽しくもないのに笑うなんて、おかしいよね…」
力無く言葉を紡ぐ彼女。
「里桜ちゃん?」
思わず里桜ちゃんの顔を覗き込んだ。
「もう…笑うのやめるね…」
一点を見つめ。
いや、何も見えてへんかのように。
里桜ちゃんはその言葉を口にした。
その直後やった。
里桜ちゃんの顔から、
急に
光が消えた。
「ねぇ、相原君…」
「ん…?」
「私も。
私も京香みたいなことしたら、
キョウセイ戻って来てくれるかな…?」
キョウセイなんか、もうやめてまえ。
そうせな里桜ちゃん壊れてまうで」
あんな優柔不断なヤツ。
もういっそのことやめたらええねん。
「俺やったらこんなツライ思いさせたりせえへん。
ずっと笑わせたる。
俺は、里桜ちゃんの自然な笑顔が好きやねん。
そない無理して笑う里桜ちゃんなんか見たないねん!」
そう言ってぎゅっと抱きしめた。
そしたら…。
里桜ちゃんは夏に抱きしめた時よりも、ずっと小さくなっとって。
なんや消えてまいそうで、
むっちゃ怖かった。
「そう…だよね。
楽しくもないのに笑うなんて、おかしいよね…」
力無く言葉を紡ぐ彼女。
「里桜ちゃん?」
思わず里桜ちゃんの顔を覗き込んだ。
「もう…笑うのやめるね…」
一点を見つめ。
いや、何も見えてへんかのように。
里桜ちゃんはその言葉を口にした。
その直後やった。
里桜ちゃんの顔から、
急に
光が消えた。
「ねぇ、相原君…」
「ん…?」
「私も。
私も京香みたいなことしたら、
キョウセイ戻って来てくれるかな…?」