もう一度抱いて
俺の肩からカバンがずり落ちる。


俺は唇を重ねたまま、それをボトッと床に落とした。


靴を脱ぎ捨て、里桜を押し出すように、部屋へと足を踏み入れる。


後頭部に右手を回し、左手で里桜の細い腰を引き寄せ、さらに唇を重ねる。


キスを交わしながら、少しずつ里桜を部屋に押しやる。


俺の腕にぎゅっとしがみつく里桜の脇の下に手を入れると、ひょいっと抱き上げ、ベッドにそっと寝かせた。


里桜に覆いかぶさり、唇を押し当てる。


ずっと、


ずっと触れたかった柔らかい唇。


俺は唇を割り入って、里桜の舌に優しく絡みついた。


里桜が俺の頭に腕を回す。


熱いキスを、何度も何度も交わす。


会えなかった時間を、埋めるように…。


もう、二度と離れないように…。
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