もう一度抱いて
「うん…」
キョウセイは目線をステージへと移した。
「あの日さ。
俺、スタジオの前まで行ったんだ…」
「え…?」
キョウセイ、あの日練習に来ていたの?
「じゃあ、どうして…?」
私がそう尋ねると、キョウセイはふぅとため息をついた。
「見たんだ…」
「見たって…、何を?」
「里桜が、拓真に抱きしめられてるとこ…」
「えぇっ?」
ドクンと心臓が跳ね上がる。
「キョウセイ、あれは…」
そんな…。
誤解なのに…。
「ん…。わかってる。
違うんだ…。
それがショックだったからじゃなくて…」
キョウセイが私に視線を戻す。
「里桜をあんな姿にした自分が許せなかったんだ…。
好きな子を抱きしめてやれない自分が…。
一体、何のための腕なんだろって思ったら。
もうギターなんて握る気になれなかった…」
「キョウセイ…」
キョウセイは目線をステージへと移した。
「あの日さ。
俺、スタジオの前まで行ったんだ…」
「え…?」
キョウセイ、あの日練習に来ていたの?
「じゃあ、どうして…?」
私がそう尋ねると、キョウセイはふぅとため息をついた。
「見たんだ…」
「見たって…、何を?」
「里桜が、拓真に抱きしめられてるとこ…」
「えぇっ?」
ドクンと心臓が跳ね上がる。
「キョウセイ、あれは…」
そんな…。
誤解なのに…。
「ん…。わかってる。
違うんだ…。
それがショックだったからじゃなくて…」
キョウセイが私に視線を戻す。
「里桜をあんな姿にした自分が許せなかったんだ…。
好きな子を抱きしめてやれない自分が…。
一体、何のための腕なんだろって思ったら。
もうギターなんて握る気になれなかった…」
「キョウセイ…」