もう一度抱いて
アパートの鍵を開け、ガチャンと扉を開けると、玄関にヒールが1足。


あ、もう帰ってんねやな。


「ただいまー」


「おかえりー」


実は俺、半年前から彼女と同棲中。


「疲れたでしょ?ご飯出来てるよ。食べる?」


「あー、うん。お願い」


俺は靴を脱いで、部屋へと入った。


「エエ匂いやな」


「今日は拓真君の好きなハンバーグよ」


「やったー。

なぁ、早速食うてもええ?」


「手も洗ってないし。

せめてスーツくらい脱いだらいいのに」


「だって、めっちゃ腹減ってんねんもん。ええやろ?」


「しょうがないなあ。どうぞ」


「やったー!いただきまーす」


俺は早速ハンバーグを頬張った。


「うまーっ。最高にうまい」


がっつく俺の顔を、彼女は優しい瞳で見つめていた。
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