ぼくらのうた



「中学3年間で鍛え上げた私の足はあんたなんかに負けないッ!!」

「くっそ…百合子のくせにッ!」

「ほっほっほーッ!」


 その高笑いがムカつくッ!!

 本気で走ってやる…ッ!

 藍架様の本気なめんなよッ!!!!


「待ちやがれ百合子ーーーッ!!!!」

「キャーーーッ!!!」


 追い抜けなくて、百合子の次に紙を取る。


「なになに…?はっ?!」


 百合子はもう走り出していて、あたしも早く行かなきゃいけない。

 でも…これどんだけ勇気いんのー?!


「えぇい…ッ!女は度胸ッ!!」


 百合子は校舎に、あたしは生徒席に走った。


「…れ?こっち来てない?」

「小ザルとか言わねぇよな…」

「ははは、まさか〜」

「…あり得るかもな」

「…春樹ッ!!」

「…は?」


 春樹の前に言って、手を差し出す。

 女は度胸っ!!!!


「あたしと一緒に来てッ!!」






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