ぼくらのうた



 でも、このままじゃダメだよね!!

 もっともっと上手く書けるようにならなきゃっ!!

 ってわけで、光にCDを借りて今までの歌から勉強です!

 でも…聴きすぎてもう真っ暗!!

 まるで光と芳斗に初めて会った日みたい…

 なんて考える余裕もなく!

 あの日同様に走っていた。

 錆び付いた校門の向こうに鞄を投げて、よじ登る。

 そう言えば…何で芳斗のこと、似てるとか思ったんだろ…。

 よく見れば全然似てないのに。

 命の危機だったからかなぁ…なんて。


「…ほっ、」


 無事に着地して、鞄を掴んで駅に向かう。

 ライブって久々だし…緊張するなぁ。

 しかも文化祭だから百合子もいるだろうし。

 下手なの聞かせらんないっ!

 それに…お母さんも、来てくれるかもしれないし。

 仕事あるからまだわかんないけど。



< 124 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop