ぼくらのうた

「さんとかいらないって!」

「ん〜じゃあ大和くんって呼ぶね!」


 さすがに呼び捨ては出来ない。







 大和くんは親しみやすくて、すぐ仲良くなった。

 いいお兄さん、って感じ。

 一緒にいて安心するような人。


「さっきの歌、大和くんが作ったの?」

「まぁね。どうだった?」

「すっごい良かった!!
 なんてゆうか…真っ直ぐで、“君”への愛が伝わってきた!」


 ピュアで守りたくなるような歌。

 …って言って伝わるかな??


「ありがと。あれはね…」


 ピックを使って、少し音色を響かせる。

 瞼を伏せて、口だけ笑う。


「彼女に告るときに、作った曲なんだ」

「へぇ〜ッ!ステキッ!!」

「特技は生かさないとね!
 あ、アコギの弾き方教えてあげる♪」

「わ〜いっ!」





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