ぼくらのうた



「ありがとう!
 あたし…精一杯やるから!」

「ふふ…じゃ、もう行くからね」

「うんッ!」


 お母さんが認めてくれた…!

 やばい、泣きそう〜ッ!

 認めてくれるって、思わなかったから…。

 あたしに似て頑固なお母さん。

 苦しい思いしてきたからこそ、頑固なのがわかる。

 だから…無理だって、思ってたから…。

 …まじ、涙やば…っ!


「藍架良かったねー!!
 うわぁぁんッ!!」


 盗み聞きしてたのか、茂みから涼が飛び出してくる。

 その大きな目からは、大粒の涙が零れていた。


「ちょ、なんで涼が泣いてんの?!もう…」

「だってぇ…うぇぇ…」

「もう〜…ぐすっ」


 涼が、関係ない涼が大泣きするから…ッ。

 我慢できなくて、涙出てくるよ〜っ。


「鼻水垂らしてるとこ悪ぃけど、」

「ッ!」



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